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■取付け前

●エンジンは正常ですか?
タービン故障の原因の多くはオイルメンテナンス不備やエンジン側の不良に起因した故障です。この様な場合、新しいタービンを取付けても症状が改善されないか、再度タービン故障に至ります。エンジン各部に異常がないか確認して下さい。

●交換する部品は用意しましたか?
下記の部品以外にもお車の種類や症状によっては部品交換が必要です。充分に点検し必要に応じて部品をお取り寄せ下さい。

■インレットオイルパイプ

 使用済みのインレットオイルパイプを再利用しないで下さい。洗浄しても内部にスラッジが付着堆積していることがありスラッジがタービンに混入する恐れがあります。また、オイルの流れを阻害して油量が足らず油膜切れの原因になりますので、新品に交換して下さい。

■ユニオンボルト(エンジン側・タービン側)、ワッシャー類

 オイルパイプと同様、交換が必要です。

■ガスケット類、パッキン類
 未交換は異音、排気漏れ、圧縮空気漏れ、オイル漏れや水漏れの原因になりますので交換して下さい。

■エンジンオイル、オイルエレメント
 タービンの破損状況によってはオイルの中に金属粉やスラッジが混入している場合があります。オイルパン清掃を含め異物の除去や関連部品の交換が必要です。また、劣化したオイルでは充分な冷却・潤滑効果を得られませんのでメーカー指定のオイルに交換してください。
●異物、ゴミは残っていませんか?
エアークリーナー、吸気パイプ、吸気マニホールド、排気マニホールド、マフラーの内部に異物(ボルト、ナット、ウエス等)及びオイルの付着が無いことを確認して下さい。特に取り外したタービンのインペラが破損していたり、締付けナットが外れていた場合は念入りに確認し取り除いてください。
●吸気はスムーズですか?
エアークリーナーが汚れていたり詰まっていたりすると、オイル漏れや出力不足の原因になります。新品に交換することをお薦めします。
●ブローバイは正常ですか?
ピストンリング、シリンダー、バルブガイド等の摩擦によりブローバイ過多でPCVバルブが吸入しきれなかったり、PCVバルブ、ブローバイホースが詰まっているなどの理由でブローバイ圧が高くなりクランクケースの内圧が上がってしまいます。その影響でタービンの内圧も上がりオイルがドレンできずにタービン外部に漏れて白煙の原因になります。
 

■取付け時
■タービン交換時に吸気側のタービンホイールを指で回しながら新しいオイルを給油口より注入しベアリングにオイルが行き渡るようにしてください。その際ゴミが入らないよう注意してください。

■吸入・排気のハウジング内部に異物が入らないように注意してください。

■タービンのオイル入口、出口には純正ガスケットを使用して、液状ガスケットなどは使用しないでください。

■取付け後

■取付け作業が完了しエンジンを始動した直後に走行したり、空吹かしはしないでください。オイルが充分に充填されるまでアイドリング状態を約10分間保ってください。

■暖気後は空吹かしをせずに実際に走行し、タービンの作動状況を確認してください。

■タービン交換後はフラッシング剤によるエンジンのクリーニングは行わないでください。エンジン側からスラッジが流入する恐れがあります。

■症状が変わらない

タービンを交換しても症状の改善がみられない場合や、再度タービンが故障してしまった場合は、タービン以外に問題があったと考えられます。
交換した新しいタービンを壊さないためにも、「ケーススタディ」を参考に不具合の原因を追及・改善してから交換作業を行ってください。
■次の場合はタービンの不具合ではありません
■ タービン取付け前のシャフトのガタ
 出荷時の状態ではベアリング部に充分にオイルが充填されていないため、シャフトのガタが大きく感じられます。取付け後、オイルが行き渡り油圧がかかると正常なクリアランスになります。

■ タービン取付け直後の白煙
 納品させていただいてたタービンは、組立て時の油や防錆処理のための油が付着しているので取付け後、しばらく白煙が出ることがあります。
実際に走行し排気熱で無駄なオイルが蒸発すれば止まります。

コア(下取り品)返却のお願い
交換後、車より取り外したタービンを商品に同梱している送り状にて、所定の住所までお送りください。指定便以外の運送便にて送られた場合は別途送料を頂く場合がございます。
また、必ず現車に装着されていたタービンをご返却ください。
なお、ご返却いただいたコアの状態によっては別途ご請求させていただくことがあります。